こんにちは。
ひさびさの料理投稿です。
別にほぼ毎日料理はしてるんだけど、料理投稿ってなんだかハードル高いんですよね。
材料と分量を書き出して、経過の写真も載せるとなると実際の作業時にも影響でてくるでしょ。
(実際、強火で加熱してるときとか写真撮ってる場合じゃないよね)
仕事じゃないんだからそんな真面目にやる必要ないんじゃない?というのは連れの談なんですけども、まぁ、おっしゃる通りだと思うので、適当記録として書いていけたらいけたらなあと思います。
誰にとってもどうでもよすぎる決意表明はこの辺にして、今回のテーマはイナダ料理です。
イナダってのは関東圏では言わずと知れたブリの幼魚の呼称ですね。
関東では、モジャコ(稚魚)→ワカシ(〜35cm)→イナダ(〜60cm)→ワラサ(〜80cm)→ブリ(80cm〜)と呼び名が遷移します。
ブリは出世魚で、成長とともに呼称が変わるってのはあまりにも有名かと思いますが、自分の地域以外での呼び名を空で言える人って、意外と少ないんじゃないでしょうか。
ちなみに関西では、モジャコ(稚魚)→ツバス(〜40cm)→ハマチ(〜60cm)→メジロ(〜80cm)→ブリ(80cm〜)となるそうです。
※養殖のブリをハマチと呼ぶケースもあるそうですが、理由については「ハマチ 養殖 呼称」とかでググってみてください。
今回はイナダということで、いわばブリの第三形態ですね。
まだトランスフォーム段階は残しているものの、ピ◯コロさのスピードも凌駕するくらいには成長しているはず。
捌きがいもあるし、ちょうど手頃で大型のお魚を捌きたい気分だったので、ハナマサで見つけたイナダを買って料理してみました。
お値段はなんとお手頃にも890円!
おうちでプチパーティー、なんてときにはうってつけなんじゃないでしょうか。
どうしてなかなか立派やないですか…!
やたらとデカイのでサイズを図ってみたらなんと全長58cm。
ワラサと呼称が変わるのは60cmからなので、サイズ的にはほぼワラサ。もはやこの子はワラサです。
※イナダです。
味の濃淡はあれど基本的にブリの子どもなので、調理法はブリのそれに合わせてみました。
これはこれで、夏の疲れが出てくる頃でもあることだし、さっぱりした味わいを好む人にはかえって良いんじゃないのかしら?
そんな今回のメニューは以下の通り。
- イナダの握り
- イナダの刺身
- イナダのカマ塩焼き
- イナダのアラのムニエル
- イナ大根
- イナダのコンフィのサラダ
もはやレシピってのを書くまででもないレベルでシンプルな料理たちですが、以下、各詳細とビジュアルです。
■イナダの握り
なんだか最近お寿司を握るのがすごく楽しいのはなぜだ…。
握ってみると意外と簡単だし、出来上がると思った以上に寿司になってるのが嬉しいんですよね。
基本的には、サクどりした切り身をそぎ切りにして、一口大に形作った酢飯に乗せて、軽く握るだけ。
個人的なポイントは二つあって、
- すし酢の割合は大さじで酢:塩:砂糖=4:0.5:2
- シャリを握る時は握りしめずにふんわりと
お店では、すし酢の割合は季節によっても変わったりするし好みなので適当に調節するといいと思います。
とりあえず家で食べるんだから細かいことは気にしないで、いっそのことちっちゃい子ども達と一緒にお寿司屋さんごっことかしても楽しいかもしれないですね。
握り方に関しては、ぼくはYouTubeで漁ると出てくるプロによる寿司動画を参考にしてます。
気が向いた時にでも漁ってみてください…と言いたいところですが、確実に思わず見入っちゃうので用事があるときとかは控えてくださいね。
■イナダの刺身
ビジュアルから察せると思うので言及不要な気もしますが、サクどりした切り身をスライスするだけです。
イナダってのは再三申し上げているとおり、味が淡白なので、煮切り醤油とか市販のめんつゆに20分くらい漬けてから食べても美味しいと思います。
刺身を自分でサクどりした時に個人的に楽しみなのが、部位毎の味の違いですね。
具体的に言うと、背側と腹側の味の違い。
魚の三枚おろしって、まず頭を落として、中骨に沿って、両側を切り離すでしょ。
そのあと両側を半分に(泳いでるところをイメージした場合海面に平行に)ぶった切るので、必然的に背側と腹側に分かれますよね。
これがマグロの場合は赤身、中トロ、大トロと分類されるのでわかりやすいんですけど、その他の魚の場合は明確に分類させないわりに、スーパーで切り身を買うと、1パックあたり背側と腹側どちらかしか味わえない。
なので、いろんな部位の食べ比べができるっていうのは、自分で魚を捌くメリットの一つと言えるんじゃないでしょうか。
■イナダのカマ焼き
こちらもレシピは明確かと思います。
捌いた時に出てくる、エラ蓋〜胸ビレまでの部位、すなわちカマの部分に塩を振り、オーブントースターで両面こんがり焼き目がつくまで焼いたものです。
常温のカマを焼くとして、片面あたり8〜10分くらいですかね。冷たいものは火が通るのにその分時間がかかるので調整が必要です。
カマはよく動かすところなだけあって、イナダとはいえ比較的脂が乗っており、もっとも食べ応えがあります。
たまに、ブリ、ワラサのカマ焼きは脂っこくてシンドイって言う人がいますが、そういう人(というかぼくなんですけど)にはオススメですよ。
イナダのアラなんて需要もないので、スーパーに並ばないし、これも自分で捌いたからこその味わいではないでしょうか。
■イナダのムニエル
今回の料理記録の中にあって唯一と言っていいアレンジ要素を含んだこちら。
とはいえ、サクどりした時に出てきた身アラ(血合い部分や腹骨まわりの肉など)に薄力粉をはたいて、バターをひいたフライパンで、アロゼ(※)しながら加熱するだけです。
※アロゼ:フライパンを傾けて加熱対象に火が当たらないようにし、傾けた時の底に溜まったバターをスプーンなどで加熱対象にかけながらじっくり火を通すこと
ポイントは焼き上がりにかけるソースで、身アラを焼いたフライパンにバルサミコ酢を少量注いで沸かしデグラッセ(※)して、仕上げに塩コショウを軽くして作ります。
※デグラッセ:鍋底をヘラなどでこすって、旨味をソースなどに溶かし込むこと
バターとバルサミコがこってりさっぱりして、安いのに、イナダなのに、食べ応えがあります。
ただ、骨が邪魔なのでせっかちさんは気をつける必要があります。わたしは何回かヤラレました。
■イナ大根
冬の定番・ブリ大根をイナダで作ってみました。
ブリ大根のよさはブリのありあまる脂を大根に吸わせて美味しくするってところだと思うんですけど、淡白なイナダで作るという、伝統にケンカ売ってるかのような料理ですね。
言うだけあって、ぶっちゃけブリ大根のほうが数百倍美味しいけれど、大根をトロトロに煮込んであげればそれなりに美味しい煮物になりますよ。
なお余談ですが、以下処理ちゃんとやるだけで生臭くなるのを防げるのでおススメです。
- 大根の面取り、下ゆでを充分にする。最低30分
- 煮立たせない
- アクをちゃんと取る
- アラは事前に熱湯で血や汚れを洗い流す
※大根を下ゆでせずにレンジで加熱したりする人もいるみたいだけど、そうすると水分が抜けて萎れちゃうのでやっぱり茹でたほうがいいです。お湯にぶっ込んどくだけだしね。
■イナダのコンフィのサラダ
イナダとはいえ一般家庭にとってはそれなりにデカイので、こんだけ食べてりゃいい加減飽きが来ると思います。
正直、もうウンザリだってときに目先を変えようとつくったのがこちら。
刺身の残りをジップロックなどにオリーブオイル&塩コショウ&ディル&粒マスタードとともに投入して密封し、炊飯器に熱湯と一緒にブチ込んで12分くらい保温します。
すると、いわゆる低温調理になり、タンパク質がゆっくりと固まるのでパサつかずにしっとり仕上がります。
イナダと一緒に投入した調味料がドレッシング代わりになるので、お好みの野菜と和えるだけでサッパリといただけるサラダになります。
イナダに限らず、お刺身が余ったときなんかに作ると趣向が変わっていいかもしれないですね。
いかがでしたでしょうか。
正直、ぼくって素人なのでそんなに大した料理していないのですが、魚を捌いて色々調理法を工夫する楽しさが少しでも伝わるといいな、と思います。
普段、魚を捌いて料理するのが好きですって職場なんかで言ったりすると、皆さんすごいねえなんて言って下さって嬉しいんですが、それって裏を返せば、皆さん「魚を捌く」ということにある程度の抵抗を感じてるんだなって思います。
そうじゃなくて意外と簡単なんだよ、意外と楽しいんだよってことが少しでも伝わったなら幸いです。
まあ、後処理はぶっちゃけ面倒くさいけれど、なんだかんだ、やってしまえばなんとかなるし何より楽しいので、是非とも魚をバシバシ捌いて料理してみてくださいね。
それでは、今回も駄文をお読みいただき、
ありがとうございました。
続く
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