こんにちは。
こみ上げる創作意欲に身を任せ本日も元気に更新です。
年末を迎え驚異の更新率をたたき出しておりますが、じきに収束するだろうし温かく見守ってまいりたいと思います。
というわけで今回は、クリスマスというのもあり、ちょっとおしゃれに西麻布のフレンチレストラン・Cotさんに伺いました。
フォルダを見返してみると、意外とフレンチレストランにはちょくちょく伺ってはいるものの、やっぱり西麻布となると身分不相応な気がして緊張しますね。
以前この近辺を散歩しているときに前を通りかかって以来、ずっと気になっていたこちら。
調べてみると、何でもこちらのシェフはかつて伝説のレストラン・まっくろうで長年働いた経歴があるんだとか。
まっくろうといえば、某グルメ漫画・美味しんぼにもちょくちょくその名前が出てくることでも(ぼくの中では)有名ですよね。
※ちなみに記念すべき第一巻の扉表紙の料理写真は、同店調理によるものだそう。
そんなわけで、緊張とともに大きな期待を抱きつつ西麻布の地に降り立ちました。
ギャルソンさんにお出迎えいただき着席すると、まずは食前酒は何にするか尋ねられます。
そんなに喉も乾いておらず、食欲が尋常ではなかったこともあり、キールをお願いしました。
店内はクリスマスなせいかカップルでにぎわっていて、若干バタついた雰囲気ではあるものの、比較的速やかにコースが開始されました。
■アミューズのカレーパン
アミューズは意表を突く一口サイズのカレーパンでした。
なんじゃこりゃと一瞬思ったけど生地がなんだかピロシキみたいにずっしりしていて甘味もあり、想像よりずっとおいしかったです。
■パン、バター、豚肉のリエット
パンはフランスパン&クルミのパンの2種類(いずれも正式名称不明)で、なんと豚肉のリエットが一緒にいただけます。
バターだけでも食べすぎちゃうのにリエットなんぞ付いてきてはワイン泥棒というほかないですね、もはやアル中で死んでもいい。
前菜パートが開始されるこのタイミングで、白ワインをおまかせでオーダー。
ボルドーのソーヴィニョンブランをグラスでいただきました。
相変わらずワイン関連ボキャブラリーが皆無なので難しいことは言えないですけど、フレッシュで料理の味を際立たせてくれますね。
■トリュフのブリック風
同店のスペシャリテと思われる、見た目にもインパクト抜群な前菜の一皿目。
パイのようなビスケットのような生地のうえに、玉ねぎの甘味が利いたベシャメルを塗り、さらにトリュフのスライスが大量にトッピングされています。
手づかみで二つにたたんで頬張ると、甘ーいベシャメル、それをピリッと引き締めるトリュフが口中を満たして、うっとりしちゃう美味しさ。
これだけもう二皿くらいたべたかったなあ。
■牡蠣のムース 海水のジュレ
海水のジュレってのがパワーワードすぎて思わず2回聞き返しちゃったこちら。
その名の通り海水をゼラチンで固めたジュレが牡蠣のムースの上にちりばめられています。
ほどよい塩味が牡蠣ムースの甘味をより際立たせていて、めちゃくちゃおいしいです。
まるまる一個牡蠣が入っていたり生海苔がトッピングされていたりと、磯の香がプンプンするのに白ワインと全く喧嘩しないのはもはや意味不明です。
次なるフォワグラに合わせてナパバレーのカベルネソーヴィニヨンをいただきました。
カリフォルニアワインも取り揃えているなんて懐が深いですね。
渋みと果実感がちょうどよくて、いろいろなものに合いそうな味わい。
前菜の三皿目はフォワグラをソテーし、軽く火を通した洋梨を添えたシンプル極まりないもの。
とはいうものの、シンプルどころか複雑極まりないソースの旨味にはびっくりです。
バターとマディラ酒ベースと思しき甘めのソースに、軽くキャラメリゼすることで苦みがアクセントとして加えられています。
かすかにトリュフのようなピリッとした風味がしたりとバラエティに富んでいて、最後までまったく舌がダレることなくいただけました。
ここでグラニテで口の中をリフレッシュ。
ミントと紅茶のおかげで味覚が新鮮になって、準備万端。
■仔羊のロースト ワサビのソース
メインは日替わりで、肉・魚料理全8品の中から選べます。
雷鳥とかエゾ鹿とか季節感溢れるジビエに心惹かれつつも悩みに悩んだ結果、フレンチの定番・仔羊のローストをセレクト。
外側はカリっとしていて内側はレアかつ温かいといった具合の理想的な火の通り方で、肉汁の旨味もばっちり。
ワサビソースの鮮烈な刺激が肉の旨味を際立たせてくれて、まさしくメインにふさわしい、間違いない美味しさでした。
■フロマージュドブラン
デザートも、フルーツからお菓子までバラエティ豊かなラインナップの中から一つを選ぶフレキシブルスタイル。
ぼくがいただいたこちらは、ふわっふわ真っ白なレアチーズケーキが、バニラの香り豊かなカスタードソースに浮かんでいます。
どちらも甘さはすっきりしているので、甘いものが苦手な人でもおいしく召し上がれるんじゃないでしょうか。
サービスのコーヒーor紅茶をいただいて、めでたくコースは〆。
いやー最初から最後までめちゃくちゃおいしくいただきました。
ギャルソンさんもシェフも気さくな人柄で雰囲気も温かいし、西麻布とは思えないほど居心地のよいお店でした。
本当に、すてきなレストランに出会えた時の充実感って、人を幸せにしてくれますね。
気になるお会計ですが、コース単体で一人8000円、グラスワインはそれぞれ1500~2000円といったところでしょうか。
もちろん、ぼくのような庶民にはこうしたハレの日くらいにしか伺い難い価格設定ではあるものの、西麻布という立地からすればかなりリーズナブルと思います。
この界隈では、お酒一杯飲んだだけで3000円、なんてザラですもんね。
驚いたことに帰り際にはシェフに出口までお見送りいただいたかと思えば、先ほど頂いたフランスパン&コンフィチュールのお土産まで。
最後の最後まで抜群のホスピタリティでした。
ぜひまた伺いたいと思います。素敵な時間を過ごさせていただき、どうも有難うございました。
続く
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