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食に興味を全振りした若造サラリーマンによる食ブログ

【食べ歩き】柳家(瑞浪市)

こんにちは。

年末が近づくにつれゆとりが出てきたもんだから、調子こいて今日も元気に更新です。

 

例によって時間差投稿ですが、今回のテーマは岐阜県瑞浪市に位置する柳家さんです。

柳家 (やなぎや) - 瑞浪市その他/郷土料理(その他) [食べログ]

 

フランスの権威ある料理ランキングサイト・La Listeにも名を連ねたことがあり、かつて数年間食べログ総合一位の座を守り続けたという筋金入りの人気店。

すこしでもグルメに興味ある人ならば一度は耳にしたことがあると思われる、ジビエ料理のお店です。

 

予約困難店として名高いこちらですが、その理由は人気ゆえの競争率のほかにも、料理のサービング形態、かつ一見予約不可という点にあります。

グループごとに一つの囲炉裏を囲むため、最小4人からのみ予約可能であるうえに、ドタキャン防止策として一見客は予約お断りとのこと。

そうした事情もあり、同店を訪問する人は来店時に次回分も複数人分予約しておき、人数を集めて柳家ツアーなるものを開催することが多いようです。

 

実はその柳家ツアーには昨年も参加させていただいたので、今回は一年ぶり2度目の訪問となります。

昨年のあまりの感動もあり、当日の一週間前からわくわくソワソワしながら、今年も参戦させていただきました。

 

当日はJR名古屋駅から電車で1.5時間程度の場所にあるJR瑞浪駅に集合し、そこから柳家さんの送迎バスで同店に向かいます。

このあたりで、わざわざ東京から…それも日帰りで、皆様ようやるよなあという呆れのような尊敬のような感情を覚えますね。もちろんいい意味で。

 

そんなこんなで車にゆられること約20分、到着したのがこちら。

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いかにも日本家屋といった感じのたたずまいですね。

通されたお部屋の囲炉裏にはすでに火がくべられており、外はあんなに寒かったのに室内はぽかぽか。

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最初のドリンクにはビールをチョイスして乾杯していると、さっそくコースが開始されました。

 

■蜂の子の佃煮

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長野や岐阜の山岳地帯は虫食文化が有名ですよね。

お通し代わりに栄養満点な蜂の子をいただきます。

見た目が見た目だけに人を選ぶけど、サクサクした触感が病みつきになりそう。

 

■落ち鮎

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去年伺った際には出てこなかった、この季節だけの落ち鮎を塩焼きでいただきます。

ぱんぱんに詰まった卵の食感と鮎ならではのさわやかな香りが同時に味わえるのは、落ち鮎ならではの醍醐味です。

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ちょっとかわいそうな気がしなくもないけど、おいしくいただいたので許してね。

 

ここから冬の柳家の真骨頂、ジビエパートの開始です。

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ジビエといやあ赤ワインやろがい!という誰からともない一声もあり、店員さんに選んでいただいたのはブルゴーニュのジュブレ・シャンベルタン 2016。

なんでもナポレオンが好んだワインで、戦地においても嗜んだという、由緒あるワインだそうです。ほんまかいな。

香りはフルーティで、なるほどジビエに合いそう(程度のことしか言えないのでもっとワインの勉強したいと思います)。

 

ちなみに柳家さんはワインの品揃え豊富なことでも有名だそうで、店員さんも造詣が深いようです。

さすが超人気店は意識が高いですね。見習いたい。

 

■猪バラ肉のネギマ

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まずは、猪肉とネギを串にさして焼いた柳家流ネギマ。

バラ肉というだけあって脂身の割合は多いものの、獣肉にありがちな臭みが少しもないのには驚きます。

脂を吸って柔らかくなったネギも甘くておいしいです。

 

■大根の塩もみ

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柳家さんの影の名物ともいえるこちらは秋大根を塩でもんだだけのシンプルなもの。

箸休め的存在でお替り自由ですが、これが食べ始めるとなかなか止まらない恐るべき一品なんですよね。

口内がさっぱりするうえ、消化にもよいとのことなので、お言葉に甘えてどしどし頂いてしまいました。

 

■猪肉のロース

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次に、同じ猪肉のロース部分を囲炉裏で焼いたものをいただきました。
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ロースには脂身と赤身が同居しており、双方の良さを楽しめます。

脂身部分はじゅわっと染み出る脂の良い香りはネギマで確認済の通り。

赤身部分も決してパサつかず、かみしめたときに出てくる濃い旨味がたまりません。

 

ここで例によって酒が切れたぞってことで、またもや店員さんにお願いして手頃なやつを選んでいただきます。

そしていただいたのが、バルバレスコ 2018。ネッビオーロ種ぶどう100%の高級ワインとのこと。

あ、これ代々木公園のOstuさんで見たやつ!!と一人でテンション爆上げしたものの飲んだことはなかったので大人しくテイスティング

まあ案の定、重厚な味でおいしいなあ、という程度のことしか言えないんだけど、本当においしかったのでまた機会があれば頂きたいです。

 

ツキノワグマのロース

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都内にいてはなかなか味わえないツキノワグマのロース。
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クマのロースと言われたって全くピンと来ないけど、食べてみると脂と肉の割合はちょうどよく、やっぱりロースだなあと納得できてしまうのは不思議なところ。

固めの肉質ゆえに薄くスライスしてあるため、適度に歯ごたえを楽しめます。

脂は存外臭みがなく、とってもおいしくいただきました。

 

■エゾ鹿肉のロース

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この日のメインはエゾ鹿肉のロースでした。分厚くスライスされた切り身は風格たっぷり。

ここまで猪、クマと驚くほど厭味のない脂身をいただいてきましたが、このエゾ鹿はそれに輪をかけて臭みのない、むしろいい香りすらする脂身です。

赤身部分と脂身部分の歯ごたえのバランスという点でもこの日随一で、口の中で両者が交じり合ったときの快感がすんごいです。

 

■猪鍋

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猪肉と豆腐や野菜を、中部地方ならではの赤味噌で煮込んだ猪鍋が鉄鍋に入って出てきました。

汁全体に肉と野菜の旨味が行き渡っていて、満腹なのについつい飲みたくなっちゃうのが怖い。

基本的に味噌汁なので、ごはんにざぶざぶかけて食べたい衝動に襲われます。

 

■むかご御飯 自然薯

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コースの締めは、むかごを炊きこんだ御飯にさらに自然薯をかけていただくという、いわば山の親子丼。

これが一番おいしかった…と某先輩にも言わしめる、大根と並ぶ柳家さんの影の名物です。

むかごがほくほくしているところに濃厚な自然薯が絡んだときの快感に絶句。

なんだかもうようわからんうちに気づいたらお替りしちゃっている’、そんな危険な美味しさでした。

 

締めが済んだところでデザートにみかんを一人一個いただいて、めでたくお開きに。

御飯お替りしすぎたせいかどうかは定かじゃないですが、限界におなか一杯で死にそう。

おかわり自由って言われると限界に挑戦してしまう癖は来年の課題ですね。

 

気になるお会計は一人当たり18000円程度。

お料理は先述の通りたくさんいただいた上、お酒もかなり飲んでいることを考えれば破格ともいえるかもしれません。

超人気店と聞けば身構えてしまいそうだけど、いざ伺ってみると納得できること請け合いなお店だと思います。

そして何より、囲炉裏と炭火がすごいですね。

みんなで囲炉裏を囲んでおいしいものをいただく幸福感、炭火の遠火の強火で焼くことによる食材の旨味、そんなところも同店が人気の理由なんじゃないでしょうか。

 

今回も本当にいい経験をさせていただきました。

最後になりますが、お誘いいただいた先輩方、素敵な時間を提供いただいた柳家諸兄、

どうもありがとうございました。

 

続く

 

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