こんにちは。
先日の健康診断の結果が返ってきました。
概ね良好だったものの、尿酸値がわずかに標準を上回るというまさかの事態に狼狽しております。
連続オールA記録の更新を確信していただけに残念ですが、人間は失敗から学んでこそっていつか誰かがどこかで仰っていた(ような気がする)ので今後の自分に期待したいですね…。
あなたが転んでしまったことに関心はない。そこから立ち上がることに関心があるのだ-エイブラハム・リンカーン
リンカーンさんに関心を持ってもらえるように頑張りましょうね。
というわけで、今回は拙宅近所の裏路地に佇む隠れ家ワインバー、ビストラン エネレスクさんにてディナーをいただきました。
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※はてなブログの食べログ連携機能を使うと店によってはヒットしないことがあるの、なんでなんだろう?
以前、インスタのフォロワーさんからおすすめいただいて以来、気になっていながらなかなか伺うチャンスがなかったこちら、実に一年越しの初訪問です。
ちょっと暗号じみた店名は、ブルゴーニュのとある国道の頭文字に由来するそうです。
それだけに、ブルゴーニュワインおよびシャンパーニュのラインナップには自信があるとのこと。
なお、ビストロともレストランともつかぬサブタイトルが店名に冠されているものの、当店は3/1よりワインバーとして業態変更されているとの前情報あり。
てなわけで、ガッツリ食事というよりは軽い食事とワインを嗜む程度にしたほうがよさそうってんで、21時にて予約の電話を入れたのち、これまた近所の立ち飲みバル・十番スタンドで軽く喉を潤してから伺うことに。
※麻布十番のワインバーってのは二軒目使いにしないと会計時に爆死するという経験則に基づいた行動です
ハイボール2杯ほど煽ってそろそろいい気分になってきた頃、時刻は予約の21時。
意気込みそこそこにビストラン エネレスクさんに入店したのでした。
お店に入ってみると、先客はゼロ。
テーブルが数卓にカウンターのシンプルなインテリアが瀟洒な様子。
センスの良さに似つかわしくない客入りと思えなくもないけれど、金曜日とはいえ麻布十番のワインバーということでピークはもう少し後なんだろうな、と思えばそれなりに合点はいく。
思った通り、我々が飲み食いを始める頃には宮◯誠司似の中年男性と若さをたたえた中年女性2人(激矛盾)からなるグループや、しっとり落ち着いた品良さげ系中年夫婦など、いかにも麻布十番な方々で混み合っていたので人気店であることに間違いはなさそうです。
ワインバーらしく、フードメニューが渡されることはなく、季節の食材を使ったおすすめメニューがつらつらと書かれた黒板をギャルソン兼ソムリエのお兄さんが持ってきてくれました。
まあ麻布十番のワインバーだし…といえばそうなのですが、メニュー単価は思った通り少々高めの設定で、前菜系が1800〜2500円、主菜、シメ系が2500〜4000円。
バー使いということを考えれば、そんなにバクバクいくわけでもないので問題無しです。
(問題無しです)
メニューの中には松茸など心揺さぶるワードも多々あるだけに、ひとしきり葛藤して苦心の末にオーダーしたのが以下の通り。
松茸頼んでへんやないかい!
とはいえ、結論から言うと我ながらナイスチョイス。
どの店で何を食べても大体満足しちゃう質だけど、この日は特にどれも美味しかった。
まあ、一言で言ってしまえば大満足!なのですが、それで終わってしまってはブログを書く意味もなくなってしまうので、以下詳細に続きます。
ちなみに今回も、小規模優良店の性というか、調理担当の方とロットの関係で料理提供がゆっくり目なので、プリフィクス的に一括注文でお願いしました。
■アミューズの枝豆
お通し的にドリンクとともに供されるこちら。
枝豆です。ハイハイ枝豆ね…ふうん…と思っていたら塩だけでなくスパイスをまぶしてあるとのこと。
なるほど確かに色んな香りがして食欲が刺激されますね。中でも山椒のような香りが印象的で、すっきりした白ワイン(名前忘れましたごめんなさい)に不思議と合うのがタノシイ一品でした。
■柿、茸、帆立の和風バルサミコサラダブッラータチーズ
香味のあだやかなフルーツとフレッシュタイプチーズの相性の良さもだいぶ市民権を得てきた感がありますね。が、柿?柿とチーズってあるようでなかなか無かった気がするのはぼくだけでしょうか。
(なかなか無かったってちょっと言いづらいね)
これが非常に合う…!
個人的には桃とかよりよっぽど柿のほうが、他の材料の香りをかき消さない分、サラダの具としては優秀だと思います。
また、茸、ホタテ、バター、ブッラータチーズ、柿という優しさ四天王だけではダラけちゃいそうなところをヴィネガーの酸味で引き締めているあたり、ちょっと和食っぽい繊細さが感じられて素敵です。
※数えたら五天王でした。すいません。
■北寄貝、アワビ茸、アスパラの山椒バターソテー
黒板を見て字面の面白さからつい頼んでしまったオリジナリティ溢れるこちらのメニュー。
北寄貝を茸やアスパラと一緒にソテするくらいならどうってことはない、むしろ個人的には味わいがボンヤリしちゃいそうな気すらしてあんまり食指が動かないのだけれど、いかにも和な山椒の二文字にやられました。
北寄貝とバターのソフトな甘みを舌がピリッと痺れる程度の山椒が引き締めてクドクなく、美味しくいただけます。
今度からお家でも、バターで何かを炒める時には山椒を入れてみよう…。
■ブレス産鳩のカツレツ
本日のメインとしてお願いしたこちら。
ブレスといえばフランス東部の地方名で、鶏の名産地として有名ですね。
今回はそのブレス地方から空輸された鳩を、カツレツにして頂きます。
やたらと調理に一際時間がかかるこちら、何事じゃいと思って聞いてみると、なんと注文を受けてから捌いているとのこと。はぇーなるほど。
(さすがに羽むしったりするわけではないだろうけど…)
鳩ならではの野趣は感じるし、独特の風味はありますが、カツレツにしてある故の衣の香ばしさ、油分と合わさった肉汁による旨味のおかげで厭味は感じません。
お兄さんにご提案いただいたボジョレーの銘酒ムーラン・ア・ヴァン(25巻で山岡さんが飲んでたヤツね)の華やかな独特の風味とピッタリなこともあり、日本人には食べつけない食材ながら、美味しくいただきました。
※こういうの、マリアージュとかなんとかいうんだろうけど恥ずかしくてそんな単語一生使える気がしない…。
天使海老といえば殻ごと食べられる高級海老として近年名を馳せているイマドキ海老の一つですね。
麺は太めに茹で加減はアルデンテ、オイルベースのソースには出汁材的に自家製のセミドライトマトが使われています。
実はこちら、そろそろお腹いっぱいだけどもう一品…というタイミングでまたもや字面にヤラれてオーダーした一品なのですが、とにかくシンプルに美味しくてびっくり。
セミドライトマトにはフルーツトマトを使っているのでベラボウに甘く、海老の旨味と合わさってオイルベースなのに驚くほど濃厚です。
お腹もいい具合だったはずなのに、いつのまにか完食しちゃいました。
ここまで都合4品のオーダーを平らげたところで、お腹もいい感じにいっぱいになったってんで、お開きに。
なんだかあっという間のような気もするけれど、良くも悪くも料理の提供は先述の通りゆっくり目なので、時間も当然ゆっくり流れるような気がします。
その分じっくり楽しめるのはワインバーという業態ならではの良さではないでしょうか。
気になるお会計は単価からお察し頂きたいところですが、ワインと料理の質を考えれば、十分に納得感があるものでした。
ぼくのような大して舌も肥えていないペーペーが言ってもあまり説得力はないとは言え、こちらのお店は、ありふれたトラットリアやビストロでもなく、麻布十番という大人の街に相応しいエッジの効いたタノシイお店だと思います。
皆様も是非、興味があれば行ってみてくださいね。
その際はワインバー使いかレストラン使いかが著しく会計に影響するので、くれぐれも事前に能くご熟考ください。
ぼくもまた、是非伺いたいと思います。
それでは、今回もご馳走さまでした。
続く
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